バレンボイムの指揮とピアノ演奏を
初めて生で聴いたのは、
17年ほど前。
倉敷のコンサートホールだった。
ショルティ指揮のシカゴフィルを
楽しんだついでに、バレンボイムも聴いてみるかと
1日延泊して、チケットを手配した。
そして、この日から、自分の中でピアニストは、
「バレンボイム」と「バレンボイムじゃない人」という
カテゴリーができてしまった。
「高松宮殿下記念世界文化賞」の第19回受賞者
イスラエル国籍 指揮者兼ピアニスト、
ダニエル・バレンボイム 。
天才ピアニストであり、シカゴフィルの主席指揮者。
そして、今回の世界文化賞の「若手芸術家奨励制度」
対象団体に選ばれた
「ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ」を創設。
このオーケストラは、パレスチナ系米国人学者の
エドワード・サイード氏とともに、
イスラエルとアラブ諸国の相互理解を
目的に創設した楽団で、
他人の歴史を理解し、尊敬しあうことの
大切さを呼びかけている。
今も臨戦態勢のイスラエルとアラブ諸国の若手音楽家を
ひとつに集め、音楽を通じて
平和な世界を提唱している。
これらの活動が高く評価され、今回の
「高松宮殿下記念世界文化賞」受賞となった。
バレンボイム/
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集第2集
第6番〜第8番
▼ピアニストとしてのバレンボイム。
ピアノを習ったのは父親エンリケただひとり。
この事実がバレンボイムの卓越した才能を
開花させた原点であることは
「ダニエルバレンボイム自伝」の中で語っている。
ダニエル・バレンボイム自伝—音楽に生きる
ダニエル バレンボイム (著), Daniel Barenboim (原著), 蓑田 洋子 (翻訳)
父に手ほどきを受けたアルゼンチンでの子供時代、すばらしい音楽家との出会い、そして最初の妻デュ・プレとの闘病生活、宗教に戦争。彼は、音楽は人生にとっての最良の学校にもなりうるし、同時に、人生から逃避するもっとも有効な手段にもなることを知った。初版から10年をへて、最近のめざましい活躍ぶりを加筆。全ジャンルにわたる詳細なディスコグラフィを付けた改訂新版。
読んでいると、バレンボイムと他のピアニストの違いが
少年期に培われていたことがよくわかる。
曲を通してテクニックを磨く。
集中が切れるほどには練習しない。
ピアノは右手と左手で1ユニット。
ただひとりに師事することでぶれない演奏スタイルを確立した。
●おうちでDVD
▼「THE RAMALLAH CONCERT / ラマラ・コンサート」
バレンボイム指揮/ウエスト=イースタン・ディヴァン・オーケストラ/THE RAMALLAH CONCERT / ラマラ・コンサート。
クラシック界の巨匠、ダニエル・バレンボイムとパレスチナ系の学者であり、音楽家でもあるエドワード・サイードによって創設された”ウエスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ”がパレスチナ自治区ラマラで行なったコンサートの模様とドキュメンタリー映像を収録。
▼「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」
20世紀最高のチェリストと賞賛されたジャクリーヌ・デュ・プレが、神童として華々しく音楽界にデビュー
した子供時代から、ピアニストで指揮者でもあるダニエル・バレンボイムとの情熱的な結婚生活、そして難病に冒され42歳の若さで生涯を閉じるまでを、実の
姉ヒラリー自身が執筆した原作を元に映画化した作品。知られざる姉妹の衝撃的な絆と、ジャクリーヌの壮絶な人生が赤裸々に描かれており、世界中で話題を呼
んだ。姉妹役のエミリー・ワトソンとレイチェル・グリフィスはここでの迫真の演技が認められ、アカデミー賞主演女優賞と助演女優賞にそれぞれノミネートさ
れた。
チェロ奏者、ジャクリーヌ・デュ・プレ他の演奏によるフェロング「シスターズ」、エルガー「チェロ協奏曲 ホ短調 作品85(全曲)」他、全8曲収録。 (C)RS
▼DVD「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ デラックス版」【PIBF-7079】 発売元: 日本ヘラルド映画 監督(製作スタッフ): アナンド・タッカー 特典: ■映像特典:メイキング(10分)/スタッフ&キャスト・インタビュー(30分)/オリジナル&日本版予告編/スタッフ&キャスト紹介
販売元: ジェネオン エンタテインメント
出演者: エミリー・ワトソン、レイチェル・グリフィス、ジェイムズ・フレイン
スペック: 121分 カラー 日本語字幕 16:9/4:3(LB) 英語:DD(5.1chサラウンド)/日本語:DD(ステレオ)
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