フランク・ロイド・ライトが設計した
日本に完全な形で現存する唯一の建築物、旧山邑邸
ヨドコウ迎賓館
近代建築の四大巨匠(ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエ、ヴァルター・グロピウス)の1人と呼ばれる、フランク・ロイド・ライト。日本では、旧帝国ホテルの設計で有名ですが、そのフランク・ロイド・ライトの作品が今も、芦屋の高台に現存しているのをご存じですか。
噂には聞いたことがあったけど、一般公開されているとは知りませんでした。ライトが設計した建築物としては日本に完全な形で現存する唯一の作品だそうです。
しかも旧帝国ホテルと同様に、内外装には「大谷石」(おおやいし)※1が使われています。どうりで、建物が醸し出す威風堂々としたなかにも近代日本のしなやかさを感じるわけです。
車寄せなど外装に使われている、でこぼこのある質感と暖かい色合い。どこかで見た記憶があるデザインと思い、ウキペディアで調べてみると、ライトのデザインの特徴として、
”一時はマヤの装飾を取り入れたことがあるが、基本的にはモダニズムの流れをくみ、幾何学的な装飾と流れるような空間構成が特徴である。”
と、記されていた。どうりで・・・。メキシコを旅したときにマヤ遺跡でみた文様の流れを組むような石の彫刻。ユカタン半島から遙か海を渡った日本で、ライトは、マヤ人とおなじ種の起源を感じていたのかと思うほど、巧みな演出に魅了されます。
ところで忘れてはいけないのが、この建物の施主。灘五郷の造り酒屋、櫻正宗の当主山邑太左衛門の自宅として1924年に竣工された。1974年、大正時代以降の建造物として初めて、かつ鉄筋コンクリート建造物としても初めて国重要文化財の指定を受けている。
※1「大谷石」(おおやいし)
栃木県宇都宮市大谷町一帯で採掘される。約二千万年前の火山活動でできた凝灰岩。
ヨドコウ迎賓館インフォメーション
■所在地
〒659-0096 兵庫県芦屋市山手町3-10
※駐車場/若干台数可
※阪急芦屋川駅から北へ徒歩10分。
※JR芦屋駅から北西へ徒歩15分。
■開館日
水・土・日曜日と祝日
■開館時間
10時〜16時(入館は15時30分迄)
■入館料
大人・大学生/500円(税込み)
団体(30名様以上)は400円(税込み)
小・中・高校生/200円(税込み)
団体は100円(税込み)
<申し込み・問い合わせ先>
淀川製鋼所広報課 TEL:06-6245-9103
ヨドコウ迎賓館 TEL:0797-38-1720
※団体(30名様以上)は、事前にお申し込みください。
ヨドコウ迎賓館URL
http://www.yodoko.co.jp/geihinkan/
アクセスマップ
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●開館日、入場料などの最新情報は、ヨドコウ迎賓館ホームページでご確認ください。
ライトの作品がこんな身近にあるなんて嬉しいですね。明治村にも旧帝国ホテルの正面玄関が一部が展示されていて、20年以上前に見たことを思い出しました。
投稿情報: ty5577 | 2006年10 月 2日 (月) 19:59