行(い)きつけの店
新潮文庫
著者: 山口瞳
出版社: 新潮社
作家 山口瞳は銀座のクラブへ繰り出す前に、ふらっと立ち寄り叉焼麺と肉まんを注文。食べ終わると、「これから行ってくる」と言い残してネオンに吸い込まれていった・・・。
銀座の維新號に魅せられた著名人は他にも、吉川英治や谷崎潤一郎、留学中の魯迅、そして吉田茂は黒塗りの車で乗り付けたという。
それは決して場所柄だけの問題ではなく、食通といわれる人々を惹きつける味力があったからだ。
割った瞬間に熱い湯気が立ち昇る肉まん。フワフワの皮のなかに上質の豚肉とオホーツクの貝柱をたっぷり使った贅沢な味わい。
中華街でよく売られている大ぶりの肉まんのような、皮はぼってりと重く厚く、肉餡はがっちりと固まっているようなものとは、別次元の食べものだ。
維新號の創業者は、若者にふるさとの家庭の味を食べさせたいと、お惣菜を出した。
それが評判を呼び料理屋を始めるや、そうそうたる人物がこの店を訪れるようになり、
文人から政治家まで食にはうるさい人々をとりこにしたのだ。
そして、山口瞳が人生最後の晩餐として選んだのが維新號。夫人を伴って大好物の叉焼麺と肉まんを注文した。
執筆の合間に、政策論議の息抜きに、彼らが味わ った銀座の維新號の肉まん。
今ではお取り寄せで手軽に文豪気分を味わえる。
維新號
住所: 東京都中央区銀座8-7-22 TEL: 03-3461-2622
営業時間: 11:15~21:30ラストオーダー(日・祝日は~21:00) 無休
叉焼麺945円 肉まん473円
▼お取り寄せ
株式会社 四谷維新號
〒135-0003
東京都 江東区 猿江1-3-2
フリーダイヤル 0120-48-1450
http://www.ishingo.co.jp/manju.html
明治32年の創業以来、変わらぬ味わいを守ってきた維新號のまんじゅうとシューマイは、無添加の本醸造しょうゆを使用。頑固なまでに素材にこだわり続けた味をどうぞ。
価格は全て税込み金額です。保存料・発色剤・調味料(アミノ酸等)は使用していません。
にくまん 1個 ¥473
贅沢な素材で、キメ細かな舌ざわり。
上質の豚肉とオホーツクの貝柱がたっぷり。
あんまん 1個 ¥473
北海道の小豆を使用した
上品でほどよい甘さが人気。
コメント